大腸ポリープ切除

大腸ポリープの内視鏡的切除手術

大腸カメラの様子

粘膜の一部が盛り上がって形成される組織を「ポリープ」と呼びます。そして大腸がんは必ずポリープから始まります。まず数mmの小さい大腸ポリープが発生し、それが年単位で徐々に大きくなっていく過程でがん化していきます。

当院では、大腸カメラ検査の際に、がん化するおそれのあるポリープをその場で日帰り切除することが可能です(10mm未満)。具体的には、5mmを超えるとがん化リスクが出てくるので、必ず切除したうえで病理検査に出す必要があります。また、日帰り手術に対応していない他医療機関で見つかった大腸ポリープを、当院で日帰り切除するということも可能です。

大腸ポリープの種類

代表的なものを2つ紹介します。

腺腫(せんしゅ)

もっとも頻繁に見られるタイプの大腸ポリープです。腺腫そのものは良性ですが、サイズが大きくなるにつれてがん化するリスクは高まっていき、放置すればそのうち確実にがん化します。
したがって、発見次第、切除が望ましいとされています。

過形成性ポリープ

直腸によく見られるタイプの大腸ポリープです。多くは5ミリ以下と小さく、がん化のリスクの比較的低い良性のポリープですが、5mm以上になるとがん化するおそれがあります。この場合は、切除が望ましいとされています。

当院での切除方法

コールドポリペクトミー

スネアと呼ばれるリング状の器具をポリープに引っかけ、そのまま輪っかを締め付けてポリープを切除します(コールドスネアポリペクトミー)。比較的サイズの小さい5mm未満のポリープの場合には、先端がカップ状になったジャンボ鉗子と呼ばれる器具を使い、ポリープを挟み込むような形で切除します(コールドフォーセプスポリペクトミー)。
電気を流してポリープを焼き切る従来の術式よりも出血や穿孔のリスクが低く、当院では主にこちらの術式を採用しております。切除したポリープは必ず病理検査に提出し、がんの成分が入り込んでないかどうか、そして完全に切除できているかどうかを確認します。

内視鏡的治療前後の注意点

術後24時間以内は要注意!

看護師さんと患者さん切除後の合併症として出血や穿孔がありますが、9割以上は術後24時間以内に起こります。そのため、飲酒や刺激物の摂取、長時間の入浴、腹圧のかかるスポーツ、飛行機移動などは、検査当日〜翌日にかけては控えてください。

服用中の薬がありましたら事前にお申し出ください

診療風景とりわけ、抗凝固剤や抗血小板剤(血液をサラサラにする薬)を服用中の場合には必ず事前にお申し出くださいますようお願いします。ポリープ切除に際して出血リスクが高まる可能性があるので、メリット・デメリットを考慮したうえで場合によっては休薬を指示させていただきます。

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